地方自治体のIT活用事例「じちれぽ.com」

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徳島県那賀町の「ドローン特区」

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 徳島県内自治体で2番目に広い同町は、過疎化が進み人口密度が最も低いという不利な条件を逆手に取り、「徳島県版ドローン特区」を掲げ、ドローンを活用した町おこしに積極的に取り組んでいます。

 過疎地への無人商品配送など、実用性の高い実証実験等を積極的に実施しているのはもちろん、ドローンレースの開催、「ドローンの日」の制定、ドローンドラマの制作などなど、実際に役に立つのか分からないものまで、「ドローン」と付くものなら何でもやってやろうという、町役場の強い意欲が感じられます。

ドローンは町おこしの「発火剤」

 役場が、過剰といっていいくらいに地元の皆さんにドローンと接する機会を提供する理由は何でしょうか?

 役場主導での町おこしでは、役場の思いが先行して地元の住民が置き去りとなり、成果を得ることなくフェードアウトしてしまうことがよくあります。

 那賀町の狙いは、ドローンに触れる機会を増やすことで心理的な抵抗や悪いイメージを払拭し、住民からドローン活用のアイディアが自然と出てくるように促すことで、住民参加型の町おこしを狙っているのではないでしょうか。

 自発的に柔軟なアイディアを出すためには、実用性だけを追求するのではなく、ドローンの色々な可能性や面白さを理解してもらうする必要があることから、一見何の役に立つのかわからないようなことにも積極的に取り組んでいると感じます。

「空飛ぶ」町おこし

 従来の町おこしといえば、特産品や観光名所、街コンやアニメやドラマとのコラボが多かった中、「ドローン」というこれからどうなっていくか予測のつかない最新技術を使った町おこしが、今後どうなっていくのか非常に楽しみです。

 那賀町の町おこしの試みがドローンとともにどうのような軌跡を描くのか、全国から熱い視線を集めています。

 

〇 参考サイト

徳島県那賀町まち・ひと・しごと戦略課 ドローン推進室のサイトです – 那賀町ドローン推進室(那賀町役場まち・ひと・しごと戦略課)

 

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